女性ボーカルグループ、Little Glee Monster(リトグリ)が、3人で全国ツアーを開催中だ。5人のうち、芹奈(24)が1月、manaka(21)が3月にそれぞれ休養を発表する中、かれん(24)MAYU(22)アサヒ(23)でのツアー開催を決めた。

このほど3人が日刊スポーツの取材に応じ、かれんは「どんな形でもリトグリで歌いたいっていう強い気持ちが一致していた」と熱い思いを明かした。

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ツアーは最新アルバム「Journey」をひっさげて4月28日にスタートした。震災の影響や、MAYU(22)の新型コロナウイルス感染などによる公演延期をはさみつつ、7月24日の千葉・幕張メッセでの千秋楽に向けて歩みを進めている。

今回、manakaの休養により3人となったが、今年1月に予定されていた公演が芹奈の体調不良のために急きょ中止になった悔しい経験もあり、開催を決定したという。かれんは「やるかどうかも迷ったんですけど、何が何でもやりとげるぞと。ファンの皆さんの期待にも応えたいという強い気持ちがあった。3人でも歌い続けたいっていう強い気持ちは3人とも一致していた。あとやっぱり3人ともリトグリが好きだし、歌うことが好きだから、どんな形でもリトグリで歌いたいっていう強い気持ちが一致していた」。

3人でのツアーとなり、演出も変わった。MAYUは「急きょ、歴史を振り返るというか、ライブをしているのは3人だけど、5人の瞬間もみせられるような構成に変えたりとかして、楽しんでもらえるツアーになりました」。5人のコーラスが魅力のグループにとって、メンバーが2人も欠けることの影響は計り知れない。メインとコーラスで休み無く歌い続けるなど、個人の負担も増えた。3月から毎日集まって練習を重ね、パート変更にも対応した。

アサヒは「リハーサル中、何回も心が折れそうになった」と振り返る。しかし、初日で見た光景に救われた。「お客さんが気持ちを拍手とかで返してくださって、それがすごくうれしくて。気持ちが1つになれた。この先もいろんな地方で皆さんと一緒にいい旅できるのが楽しみ」。

かれんは、この1、2年を「試練」と表現した。「でも成長できているのかなとも思いますし、この形でライブを回るのも今しかない。今の私たちだからこそ歌える歌だったり、見てもらえるライブってある」と力を込めた。アサヒも「3人だからこそできるアレンジとかもあったりするので注目していただけたら」。現状を「レア」と前向きに捉えるMAYUは「詳しくはいえないけど、ワクワクしてもらえるような演出もすごく入っているので、見応えのあるライブだと思います」。いい「旅」を続けている。【佐藤成】

○…新曲「magic!/生きなくちゃ」が8日にリリースされた。長谷川博己と綾瀬はるかが出演する映画「はい、泳げません!」の主題歌で、MAYUは「1人1人の人生とか生き方のストーリーを彩ってくれる曲」。かれんは「この歌詞すごいわかるって共感する部分が多い」。アサヒは「後ろ向きな時でも支えてくれるような味方になってくれる曲」と話している。

◆Little Glee Monster 2013年5月に「世界に通用するボーカルグループ」を目指して結成。14年「放課後ハイファイブ」でメジャーデビュー。17年、日本武道館公演を成功。同年の「いつかこの涙が」は全国高校サッカー選手権大会の応援ソング。19年「ECHO」は「NHKラグビーテーマソング」で日本レコード大賞優秀作品賞。17~20年、4年連続でNHK紅白歌合戦出場。