140万枚の大ヒット曲「東京の灯よいつまでも」で知られる演歌歌手新川二朗(しんかわ・じろう、本名澤田幸雄=さわだ・ゆきお)さんが21日に死去したことが22日、分かった。82歳。石川県出身。

今年4月16日に千葉県内の自宅でベッドから起き上がれない状態となり、ろれつも回らなかったため、家族が119番通報。近くの病院に救急搬送された。検査の結果、脳梗塞の疑いが判明してそのまま入院。翌17日には呼吸困難のために肺の手術を受けていた。

新川さんは石川県宝達志水町出身。高校卒業後、地元のレジャー施設で歌っていたところを村田英雄さんにスカウトされて上京。1962年(昭37)に「君を慕いて」でデビューした。東京五輪が開催された64年に「東京の灯よいつまでも」が大ヒット。同年大みそかのNHK紅白歌合戦に初出場した。その後も「指切りの街」「望郷」「真赤な地平線」などのヒットを飛ばした。

現在、デビュー60周年の節目で昨年にはシングル「天・地・人」を発売していた。これまで大病の経験はなく、数年前には「これまで1度も仕事を休んだことがない。それが自慢」と話していた。

◆新川二朗(しんかわ・じろう) 本名澤田幸雄。1942年(昭17)11月2日、石川県志雄町(現在の宝達志水町)出身。羽咋高卒後、「金沢ヘルスセンター」に出演中、村田英雄さんに認められて上京。新栄プロダクションの西川幸男社長(当時)宅で修業しつつ、作曲家佐伯としを氏に師事。62年に「君を慕いて」でデビューした。主な作品に「指切りの街」「望郷」「真赤な地平線」「なみだ坂」「おれの日本海」など。趣味はゴルフ、お酒。特技はボクシング。168センチ。