来秋スタートの次々期NHK連続テレビ小説「ブギウギ」のヒロインは趣里(32)に決まり、17日、制作のNHK大阪放送局で発表され、記者会見を行った。「まさかこんな日を迎えるとは。驚きと喜びがあります」と喜びを口にし「はじめはドッキリかなと思った」と笑わせた。「オーディションは最後のチャンスと思って臨んだ」といい、2471人の応募の中から選ばれた。

「ブギウギ」は朝ドラ109作目で、戦後の大スター“ブギの女王”笠置シヅ子さんがモデル。作品は今年6月に発表されており、同局は「これまでの朝ドラにはないほどの歌と踊りが出てきます」とし、大ヒット曲「東京ブギウギ」「買物ブギー」などの名曲も登場させるとしている。趣里は「いまとってもうれしい気持ち。歌と芝居がたいへんになると思うが、これからすべてをかけていきたい。見てもらえる人にブギブギしてもらえるような朝ドラを届けたい」と意気込んだ。

笠置さんをモデルにはするものの、あくまでもフィクションとして作り、原作はなく、作者は相米慎二さんに師事した足立紳氏。香川生まれで大阪育ちのヒロイン鈴子が主人公。銭湯の看板娘から、戦時中には「敵性音楽」との向き合いに悩みつつ、戦後は「ブギの女王」と呼ばれるスター歌手へ成長する姿を描く。

音楽担当は服部隆之氏。「東京ブギウギ」作曲の服部良一さんの孫が、ドラマ音楽を手がけることも決まっている。

制作統括の福岡利武氏は、ヒロイン像について「ブギのリズムに乗って明るく元気に歌うヒロイン鈴子は、笑顔がとっても魅力的な女の子」と説明し、ヒロインは「オーディションを経て決める」としていた。クランクインは来春の予定。

趣里は90年9月21日生まれ、東京都出身。父親は俳優水谷豊(70)、母親は女優伊藤蘭(67)。11年のデビュー以降、舞台・映像と幅広く活動。18年の主演映画「生きてるだけで、愛。」で、第33回高崎映画祭最優秀主演女優賞、第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。NHKでも「わたしのウチには、なんにもない。」(16年)、連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(16年)、「京都人の密かな愉しみ Blue 修行中」(17~21年)などに出演してきた。

◆趣里(しゅり)1990年(平2)9月21日、東京都生まれ。11年TBS系「3年B組金八先生ファイナル」で女優デビュー。ドラマ、映画、舞台などで幅広く活躍。17年はTBS系連ドラ「リバース」での怪演が話題を呼んだほか、フジテレビTWO「過ちスクランブル」で連ドラ初主演を果たした。158センチ。

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