お笑いコンビ麒麟の川島明(43)が27日、NHK総合「ファミリーヒストリー」(午後7時30分)出演した。昨年11月23日に74歳で亡くなった母親・悦子さんの死をこらえ、番組に出演していたことを明かした。

川島は昨年3月末からTBS系朝の情報番組「ラヴィット!」(月~金曜午前8時)のメインMCを務めている。時を同じくして、悦子さんの持病が悪化して入院することになった。入院中には、川島の出演する番組を見て、自身の活力にしていたという。川島の兄の修一さんは「(母が)体調あんな状態なのに夜中にテレビを見てて。明も『もうやめて、生で見ないでいいから』と言っていたのは覚えています」と当時を回想した。

昨年11月23日朝には、悦子さんの容体が急変。朝8時、病室にいた修一さんはテレビのチャンネルに自然と手が伸びた。「(先生が)『ここからは回復することはないです』と言うので、一緒に『ラヴィット!』を見て。『明も出てるし、ちゃんと聞いといきや』と言って。(母の)目は開いてなかったけど」と振り返った。

川島はオンエア前に母の容体を聞いていたが、顔に出すことなく気丈に振る舞った。そして午前9時7分、悦子さんが亡くなった。川島はCM中に修一さんから来た「あとで電話ちょうだい」というメッセージで母の死を悟ったが、笑顔で仕事を最後までやり抜いた。修一さんは「本人から聞くと『もう何も頭が回らへん』とは言っていた。それを出さんと仕事をしたのは、オカンにしてみれば誇りやと思う」としみじみと語った。

川島は「ラヴィット!」終了後、修一さんにLINEでメッセージを送っていた。「最後までほんまに頑張ってくれたんやな。みんなも集まってくれたんやな。お母さんの子供でほんまに幸せやわ」。スタジオの川島は目を赤く腫らしながら「これからさらに胸張って、芸人をやりたいと思います」とひと言で締めくくった。