10日に発売される回顧録「スペア」で兄ウィリアム皇太子から身体的暴力を受けたと主張していることが報じられ、物議を醸している英国のヘンリー王子(38)が、軍隊時代に派遣されたアフガニスタンで敵の戦闘員25人を殺害したと告白していることが分かった。

英デイリー・テレグラフ紙が、回顧録の内容の一部を入手して報じたもので、王子は「25という数に満足していませんが、恥ずかしいものでもありません」と綴り、(殺害した人々を)人間とは考えておらず、ボードから外した「チェスの駒」とも表現しているという。

2006年にサンドハースト王立陸軍士官学校を卒業後、入隊したヘンリー王子は、除隊するまで10年間英国陸軍に在籍し、07年と12年にアフガニスタンに2度派遣されている。この発言に対し軍関係者からは、「王子は自身の安全を危険にさらし、英国陸軍に悪い評判を与える可能性がある」と激しい反発も出ており、大きな波紋を呼んでいる。

自伝では他にも、17歳の時にコカインに手を出し、その他にも大麻やマジックマッシュルームなどの複数の違法薬物を使用したことも認めているといい、「それほど楽しいものではなかった」となどと感想を綴っていることなども伝えられている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)