世界最高峰の音楽の祭典、第65回グラミー賞授賞式が5日、米ロサンゼルスのクリプト・ドットコム・アリーナで開催され、米歌手ビヨンセ(41)が「CUFF IT」で最優秀R&Bソング賞、アルバム「Renaissance」で最優秀ダンス/エレクトロニック・ミュージック・アルバム賞を受賞するなど4冠に輝き、グラミー史上最多受賞記録を更新した。ビヨンセはこれまで、女性アーティストとしての最多受賞記録を持っていた。

最多9部門でノミネートされていたビヨンセは、最優秀R&Bソング賞を受賞して指揮者の故ゲオルク・ショルティさんと並ぶ歴代最多タイの31冠を達成した後、最優秀ダンス/エレクトロニック・ミュージック・アルバム賞を受賞して新記録を樹立した。

歴史的快挙にビヨンセは声を詰まらせ、神に感謝。客席から大きな拍手を送られ、アルバムの収録曲「HEATED」を捧げた亡き叔父や、両親、夫でラッパーのジェイ・Z、自宅で授賞式を見ているという子供たちに感謝した。

また、英歌手で俳優のハリー・スタイルズが、「Harry's House」で主要部門の一つである年間最優秀アルバム賞を受賞。同アルバムで最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞にも輝いた。

他には、サム・スミスとキム・ペトラスが、「Unholy」で最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス賞に輝いた。ペトラスは同賞を受賞した初のトランスジェンダー女性となり、「マドンナがいなかったら、私はここにいなかった」と涙ながらに感動的なスピーチをし、LGBTQの人権について戦ってくれたマドンナに感謝の言葉を述べた。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)