女優天海祐希(55)が、フジテレビ系4月期の連続ドラマ「合理的にあり得ない~探偵・上水流涼子の解明~」(カンテレ制作、月曜午後10時)で主演を務め、松下洸平(35)と初タッグを組むことが8日、分かった。

昨年10月期の長澤まさみ主演「エルピス-希望、あるいは災い-」、今年1月期の草なぎ剛主演「罠の戦争」と好調を維持するカンテレ制作の連ドラ「月10」枠に、天海が初めて参戦する。

「孤狼の血」で知られるミステリー作家柚月裕子氏の同名小説が原作で、「クセ強コンビ」が理不尽な悪党たちを“あり得ない”手段で葬るというストーリー。天海が演じるのは、頭脳明晰(めいせき)で変装の達人、さらに元すご腕弁護士というワケあり美人探偵・上水流涼子役で「原作がすごくおもしろかったので、ありがたい役だなと思いました」。

松下が演じるのは、女性が苦手ながらIQ140を誇る相棒・貴山伸彦役。初共演の松下の印象について、天海は「お相手が松下さんと伺ったので、すごく楽しみで光栄なことだと思いました。人柄も役者としての力も、ものすごくポテンシャルが高いですし、パッと演じた私の芝居にもパパッと乗ってくれるので、演じていてとても楽しいです」。

松下も熱く語った。「探偵・上水流涼子という役を天海さんがやるのだと思うと、もう天海さんにしか見えなくて、そのバディとしてご一緒させていただけるのは、とても光栄ですし、うれしかったです。シリアスなシーンも多い中で、ふざけたシーンでは天海さんが真剣にふざけてくださるので、僕は正直、笑いをこらえるのにいつも必死です。(貴山は)かなりクセが強いというか、つかみどころのない性格ですが、どこか人として隠している部分がある、人間味のある貴山をストーリーが進むごとに見せていきたいと思います」。

物語では、上水流は弁護士資格を剥奪されたきっかけとなる傷害事件の真相、貴山は家族との確執と、2人が抱える過去にも立ち向かう。天海は「どこか人を信用できないけれど、人を信じたいと思う2人が、結果として人を助けていくことになるという展開がすごくおもしろいと思います。淡々とした2人の歩調が合っていくというところを楽しみに見てほしいです」と語った。

原作の柚月氏もコメントを寄せて「この作品は自分が書いた小説のなかで一番、楽しさを意識して書いたものです。ドラマはその上を行くとびっきりのエンターテインメントで、小説の世界がさらに大きくなっています。登場人物たちの背景もより深く作られていて『このあとどうなるの?』とドキドキハラハラしました。早く、動く涼子や貴山が見たくてたまりません。愉快で痛快で豪快。そして、胸がジーンとするような感動もあり、とてもぜいたくなドラマだと思います。ご覧になった方も、胸がスカッとすることに間違いはありません! 私も登場人物たちの活躍を、ひとりのファンとして楽しませていただきます」と期待した。

※草なぎのなぎは弓ヘンに前の旧字の下に刀