13日に死去した松本零士さんが暮らした練馬区の大泉学園でも、ファンらが突然の訃報を悲しんだ。

西武池袋線大泉学園駅前に立つ「銀河鉄道999」の星野鉄郎とメーテルの像には、鉄郎の手にバラの花が添えられ、花束や、劇中の鉄郎の銃の模型などが手向けられていた。大泉学園駅の発車メロディーはゴダイゴの「銀河鉄道999(THE GALAXY EXPRESS 999)」。駅には同作品に登場する「車掌さん」も常駐しており、住民から親しまれるだけでなく、多くのファンが訪れる。

大泉学園は松本さんが25歳の時から暮らした町で、2008年に練馬区名誉区民に選ばれている。鉄郎らの銅像がお披露目された2015年の大泉学園駅前の「大泉アニメゲート」の除幕式では、松本さんがあいさつ。「大泉に住んで50年以上。このキャラクターたちは大泉で生まれました。私はこの大泉が終の棲家だと思っています。不思議な縁で結ばれてここにいます」とし、鉄郎とメーテルの像を眺め「私があっちに行っても、このモニュメントは残る。とてもうれしいことです」と語っていた。

駅から近い住宅街の中にある事務所前では、静かに手を合わせるファンの姿もあった。近くに住む40代の男性は「作品の中のさまざまな言葉は今も胸に残っています。松本先生、ありがとうございました、と手を合わせました」と話した。