TBS系情報番組「サンデーモーニング」(日曜午前8時)は16日、コーナー「風をよむ」で、ChatGPTなどのAIの進歩とその未来について特集した。

多摩大学学長の寺島実郎氏は「この問題と限界というのは、はっきり見えている。コンピューターと人間の徹底的な違いは何か。コンピューターに自分の思考を委ねてしまうことによっては何が起こるのかを考えないと。人間の価値、ポテンシャルというのは、計算高さだけではないということ。共感力、例えば愛だとか友情だとかというものがある。たとえ損になっても俺は動くんだ、というところが、人間の人間たる意味になる」などと語った。

弁護士の三輪記子氏も「合理性ばかりが大事にされ、倫理性がなくなると人間の尊厳を傷つけることになるのでは」と疑問を呈した。

元朝日新聞記者の古田大輔氏は「僕の専門だと、今言われているのがAIによって誤った情報、偽情報が作り放題になってしまう。これがすごく大きな問題です。画像も動画もそうだし、これに対して検証する側もAIの方が大事だと。でも、それが集中するところは世界でも限られる。イーロン・マスク氏もAI開発を止めろというふうに言ってますが、彼自身が今新しいAI開発の会社をつくっている。そうなると一部に力が集まってしまう。それをどうするのかとを考える必要があります」と語った。

最後にTBSの松原耕二キャスターは「次世代コンピューターの量子コンピューターは今のスーパーコンピューターが1万年かかる計算をわずか200秒でこなす。人間は、ほかの動物よりも大きな脳をもっていたので、今の世界がある。AIのそんな時代が来たら、人間は太刀打ちできないが、人間は考えることができる。考えることを続けていかねばならないと思います」と話した。