宝塚歌劇団の星組トップ礼真琴が18日、都内で、相手娘役の舞空瞳とともに、次作本拠地作「1789 -バスティーユの恋人たち-」の制作発表会に出席した。兵庫宝塚大劇場は6月2日~7月2日、東京宝塚劇場は7月22日~8月27日。

革命前夜のフランスを描いた物語で、月組が15年に日本初演して以来、宝塚歌劇では8年ぶりの上演。礼は革命に身を投じる青年ロナンを、舞空は王太子の養育係オランプを演じる。

フレンチロックの楽曲の数々でつむがれる作品。礼は、トップコンビお披露目公演の「ロックオペラ モーツァルト」や、前作「赤と黒」など、フレンチロック作に縁が深い。演出の小池修一郎氏は「ロックテイストの曲を歌うのには宝塚史上屈指」と、歌唱力を絶賛した。

この日は、礼と舞空が「この愛の先に」を、礼がソロで新曲「愛する自由」の圧巻の歌唱パフォーマンスを披露。礼は「『この愛の先に』は月組さんの公演を拝見した時からすごく好きな曲。ハモり大好き人間なので、心地よさを感じながら歌わせていただきたい」と笑みを見せ「聞いたらとりこになる、耳から離れない、クセになる音楽ばかり。心して取り組みたいと思っている楽曲ばかりです」と話した。

礼は「1789」へのあこがれも語った。8年前に見た時から「いつか挑戦してみたいと夢を見るようになった作品だった」という。「この作品に挑戦させていただけることに幸せな思いと身の引き締まる思いです。個性みなぎっている星組全員で、勇気と元気を届けられる舞台になれば」と語った。

また、前回公演「赤と黒」に続いて、ブルジョアに対抗心を持つ青年を演じる。礼は「『赤と黒』では大工の息子、今回は農夫の息子。ブルジョアに対して強い思いを抱いているという雑草魂を前回から引きずりつつ、強さをパワーに変えていきたい」と意気込みを語った。

舞空も「まだまだ課題はありますが、小池先生のご指導のもと、たくさんのことを学ばせていただき、どんな時でも全身全霊で舞台に舞台に向かわれる礼さんに全力で付いていきたい」と話した。

小池氏はトップコンビについて「コンビぶりも充実している。実力がありながらフレッシュさを失わないコンビ」と期待を寄せた。