光石研(61)が17日、都内で、主演映画「逃げきれた夢」(二ノ宮隆太郎監督、6月9日公開)完成披露舞台あいさつに出席した。

記憶が薄れていく症状に見舞われた定時制高校の教頭が、これまでの人間関係を見直していく物語。

光石で映画を撮りたいと熱望した二ノ宮監督による作品で、光石にとっては12年ぶりの映画主演となった。故郷の福岡・北九州市で撮影し「とにかく恥ずかしかったですね。小学校の同級生が遠くから写真を撮ろうとするのを、やめろ!と言ったり」と照れ笑いを浮かべた。

父親役として光石の実父が出演しており、これにも「恥ずかしいの極みでした。スタッフに迷惑をかけるのではないかと、ヒヤヒヤしました」と恐縮すると、二ノ宮監督は「光石さんのお父さん役で、本物のお父さんを超える方はいないと思い…」と起用理由を語って笑わせた。

30年来の間柄で、同じ福岡出身の松重豊(60)も登壇。撮影現場で光石の父親と意気投合し「僕はそのお父さんと文通してます」と明かすと、「光石さんよりも芸能界に向いた方。お宅にも遊びに行きました。今日の舞台あいさつにも来てもらいたかった。あのお父さんありきの光石さんというのが、この映画を見ると分かると思う」と笑った。

イベントでは、同作が第76回カンヌ国際映画祭のACID部門に正式出品されたことも報告。光石は「北九州弁がカンヌの地に流れることが快感です。お前らわからんやろうが」と喜んでいた。

吉本実憂(26)工藤遥(23)坂井真紀(52)も出席した。