声優の落合福嗣(35)が27日、東京・シネマサンシャイン池袋で行われた、中国のCGアニメ映画「雄獅少年/ライオン少年」(孫海鵬監督)公開記念舞台あいさつで、昔の自分に言いたいことを聞かれ「17歳の福嗣に『ビールかけ、参加しない方が良いぞ!!』と言いたい」と声を大にした。

落合が17歳だった2004年(平16)に、父落合博満氏(69)が監督を務めていた中日がセ・リーグで優勝した。その際、優勝を祝福するビールかけに参加し、テレビに映ってしまった。当時、高校野球に取り組んでいたため、博満氏と母信子さん(78)がそろって、落合が通っていた高校に呼び出されたという。

落合は「両親が高校に呼び出されて…」と笑いながら振り返った。そして「僕は高校野球をやっていたので(高校側が)『ビールをかけたことは大丈夫、選手と映ったのがNGです』と」と振り返った。そして「ビールかけるのはいいんだ? って思った記憶がある。両親が『すみません、すみません』と言っていました。ガッツリテレビに映ったら、ダメと(若い頃の自分に)アドバイスします」と語った。

さらに「飲んでないです! かけただけです」と、飲酒はしていないことを強調した。登壇した山寺宏一(61)は「マスコミの方、これで終わりだよ」と、落合に丸ごと、持って行かれたと苦笑した。

「雄獅少年/ライオン少年」は、孫海鵬(そん・はいぽん)監督による中国のCGアニメーション映画。1世紀ごろの後漢時代の中国大陸が発祥とされ、現在では中国国家級無形文化遺産にも指定される伝統芸能・獅子舞をモチーフに、獅子舞の演武に挑む少年たちを描いた。21年12月に中国で公開され、興行収入は2億4900万元(約50億円)、動員638万人と大ヒットした。日本では、中華映画を届ける「電影祭」で22年に「雄獅少年 少年とそらに舞う獅子」として日本語字幕版が上映され、そのクオリティの高さと、田舎に住む少年が獅子舞に出会い、貧弱な野良猫からライオン(獅子)へと成長していく奇跡の物語に大きな反響を呼び、本作の日本語吹き替え版が全国公開の運びとなった。

落合は日本語吹き替え版で、花江夏樹(31)が演じた獅子舞と出会って挑戦し、困難を乗り越え成長していく少年チュンとともに、大会を目指すワン公を演じた。この日は、花江のほか、チュンを獅子舞に目覚めさせた同名のヒロイン・チュンを江下桜田ひより(21)ワン公と同じくナカマのマオを演じた山口勝平、師匠・チアンを演じた山寺宏一(61)が登壇した。

◆「雄獅少年/ライオン少年」出稼ぎ両親の帰りを待つ貧しい少年チュンは、ある日、華麗な獅子舞バトルで屈強な男を倒した同じ名前の少女チュンから、獅子頭を譲り受けた。チュンは、お調子者のマオと食いしん坊のワン公を誘い、獅子舞バトル競技大会出場を決意。飲んだくれの元獅子舞選手チアンに無理やり弟子入りする。チアンの妻アジェンの励ましを受け三人は猛特訓を続けるが、大会目前でチュンの父が大けがをして帰郷した。家族のため、大都市に出稼ぎに行くチュン。過酷な労働が続き、仲間との夢をも諦めそうになったチュンの前に、再びあの少女が現れた。