宮崎駿監督(82)10年ぶりの新作長編アニメーション映画「君たちはどう生きるか」が14日、全国441館で公開された。昨年12月13日、配給の東宝のラインアップ発表会見で公開決定が発表された後、情報を一切解禁せず、映画のエンドロールで俳優山時聡真(18)木村拓哉(50)ら出演声優、米津玄師(32)の主題歌「地球儀」が明らかになる異例の初日となった。

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公開決定から7カ月。「君たちはどう生きるか」が、ついに謎のベールを脱いだ。宮崎監督が少年時代に感動した吉野源三郎さんの同名小説にインスパイアされ、題名を借りて新たに物語を生み出したこと程度しか明かされていなかったが、物語は戦中、戦後の日本が舞台。主人公の牧眞人は戦争で母を失い、疎開した先で母とそっくりの継母と出会う。複雑な心情を抱える中、新たに住んだ家の近所の不思議な塔に潜入。その先に、宮崎監督ならではのファンタジー世界が広がる-。

宮崎監督は13年の前作「風立ちぬ」公開後の同年9月に長編製作からの引退を発表したが、16年7月に鈴木敏夫プロデューサー(74)に企画書を渡して準備に入ると、翌17年5月に引退撤回の決断をしたと発表し製作スタッフを募集した。

主題歌「地球儀」を手がけた米津玄師(32)は公開後、インスタグラムで作詞作曲、プロデュースしたFoorinの「パプリカ」を聞いた宮崎監督から4年前に打診を受けたと明かした。「5冊分にもなる重たい絵コンテを頂き、宮崎さんから説明を受け、恐る恐る作曲に取りかかりました」と制作の経緯を説明し「小さな子供の頃から宮崎さんの映画を見て育ちました。(中略)わたしが今まで宮崎さんから受けとったものをお返しするための曲でもあります」と感謝した。

宮崎監督はスタジオジブリの公式ツイッターを通じ、直筆メッセージを公開し「2023年7月11日 米津玄師さん すばらしい音楽ありがとうございました 君たち~ 監督 みやざきはやお」と米津に感謝した。

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