劇団☆新感線43周年興行秋公演、いのうえ歌舞伎「天號星(てんごうせい)」の取材会が28日、大阪市内で行われた。参加したのは古田新太(57)早乙女太一(31)乃木坂46久保史緒里(22)と、演出のいのうえひでのり氏(63)。

「小さい頃からテレビで時代劇を見ていたチャンバラおたくで、いつも刀で悪者を倒すマネをしていました。僕のベストチャンバリストは近衛十四郎です」とチャンバラ愛を熱く語った古田。近衛は東映の時代劇スターであり、俳優松方弘樹の父。歌ありチャンバラありの新感線で、いのうえ氏が「池波正太郎さんテイストで時代劇を届けます」と自信をうかがわせるが、一筋縄でいかないのがミソ。

生きてはならないやからに引導をわたす引導屋の元締めながら、素顔は虫も殺せぬほど気の小さな元大工・半兵衛(古田)と、冷酷なはぐれ殺し屋で「狂犬」と恐れられる銀次(早乙女)。2人の中身がふとしたことで入れ替わってしまう、奇想天外ストーリー。「大工のおじさんの体に入った太一と、殺し屋の体を手に入れた大工なので、まともなチャンバラにならない。無駄の多い闘いになるんです。『なんだ、この脚本は!』と思いましたよ。池波正太郎というより、必殺シリーズに近いです」と古田は苦笑。

早乙女は今回、弟の友貴とともに兄弟共演。「弟も出られて喜んでいます。体が古田さんと入れ替わる設定なので(古田になりきるため)毎日飲んだくれています」と笑顔を見せた。

乃木坂46の久保は「新感線の舞台に初めて参加するので緊張していますが、1人ずつあいさつに行くと温かく迎え入れてくれました。乃木坂グッズを古田さんにプレゼントして距離を近くしたいと思ってます。(設定に合わせて)古田さんを『おとっつぁん』と早く呼べるようになりたいです」と意気込みを語った。

これからさらに暑くなる季節を迎え、猛暑対策を問われた古田は「ビールをたくさん飲むこと!」と宣言した。

共演は早乙女友貴(27)高田聖子(56)粟根まこと(58)山本千尋(26)ら。同公演は、東京公演が9月14日~10月21日、シアターミラノ座、大阪公演が11月1~20日、クールジャパンパークオオサカWWホールで。