草笛光子(89)が10日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた、Amazon Originalの映画「次元大介」(橋本一監督、13日配信)ワールドプレミアで、90歳の誕生日を迎える22日より一足早く、主演の玉山鉄二(42)からサプライズで花束を贈られた。

草笛は、1950年(昭25)に松竹歌劇団に入団。松竹大船、東宝を経て数多くの舞台、映画に出演。58年から開始の音楽バラエティ「光子の窓」では自ら司会をつとめ人気を博してきた、日本ミュージカル界の草分け的存在だ。「ありがとうございます。90歳…何が、めでたい? あっという間に90という数字が目に入ってきて。闘ったら損だから、受け入れて90歳を楽しみたい」と笑みを浮かべた。

「ルパン三世」は、19年に亡くなった漫画家モンキー・パンチさんの代表作で、67年に原作漫画の連載が開始、71年には日本テレビ系でテレビアニメ第1シリーズ(PART1)の放送が開始。以後、数多くのテレビスペシャルや劇場版が制作され、国民的作品として愛されている。そのシリーズ最新作として、ルパン三世の無二の相棒で早撃ちの天才のガンマンである次元大介を主人公に描いた。14年の実写版「ルパン三世」でも演じた玉山は、再現度の高さと好演が大きな話題を呼んだ。

「次元大介」は、長年連れ添った愛銃コンバット・マグナムに不調を感じた次元が、時計屋を営む“世界一のガンスミス(銃職人)”を探して数年ぶりに日本を訪れるところから始まる。たどりついた先に待っていたのは、表向きは寂れた時計店を営む世界一のガンスミス矢口千春(草笛光子)と残酷な過去のトラウマで声を出せなくなった少女オト(真木ことか)だった。図らずも始まった疑似家族のような暮らしの中で、心が解きほぐされてきたコトが、悪名高いスラム・泥魚街のボスで伝説の元殺し屋アデル(真木よう子)と右腕の川島武(永瀬正敏)に連れ去られる。次元はオトを助けるため、孤独な戦いに身を投じる。