櫻坂46のルーキー、村井優(19)が存在感を発揮している。新曲「承認欲求」(18日発売)で選抜メンバーに抜てきされ、ポジションは最後列ながら独特な目力と表現力でファンを魅了。三期生オーディションで日刊スポーツ「坂道の火曜日賞」に輝いた期待の新世代の1人で、さらに脚光を浴びていきそうだ。

9日放送のTBS系「CDTV ライブ!ライブ!」に櫻坂46の一員として出演し、「承認欲求」のパフォーマンスを初披露した。ワンショットでカメラに抜かれた場面は終盤の2秒程度だったが、大きな瞳の目力とクールでりりしい表情、限られた時間内でウインクも挟む表現力はインパクト大。ファンをくぎ付けにし、たちまちSNSで話題となった。

幼少期からのバレエ経験者で、高校時代はダンス部でさまざまなジャンルのダンスに挑戦していた。「もともと踊ることはすごく好きだったので、そこは(活動に)生かせるんじゃないかなと思っていました。ただ、表情とかは全く考えないで踊っていたことに、加入してから初めて気づきました」と明かした。今は先輩メンバーから表現力を学んでいる最中という。

目力があるメンバーといえば、たとえば櫻坂46だとまず「承認欲求」で3度目の表題曲センターを任されたエース、森田ひかる(22)が思い浮かぶ。他にも大園玲(23)や田村保乃(24)ら、名前を挙げだせばキリがないが、パフォーマンスにおいて大きな武器であることは事実だろう。同じ「坂道シリーズ」グループだと乃木坂46のエース山下美月(24)も印象的で、女優としてもドラマや映画などで目力を遺憾なく発揮している。

村井は今年1月の櫻坂46加入後、他者から指摘されて自身の特長に気付いたという。「ファンの方から、すごく目力がいいね、って言っていただけるようになって。うれしくて、やっぱり武器にしていきたいなって思いました」と笑顔で明かした。

普段真顔でいると「怖い」と言われるほど目力が強い時も。今春ツアーのライブでも「“やりすぎ”も良くないと思うので、加減が難しくて」と試行錯誤している。先輩の大園からはライブ本番前に「すごくカッコいいから、大丈夫だよ!」と背中を押されたという。

承認欲求は、自分が認められたいという思いをストレートに歌った疾走感あるナンバーでもあるが、「君は君でしかない」「君のことだってちゃんと見ているよ」などのメッセージが込められた歌詞もある。「私自身、常に自分の個性って何だろうとか思うことがすごくあるので、心に刺さった歌詞です」と説明した。

櫻坂46の三期生は、乃木坂46の5期生、日向坂46の四期生とともに東京・東急歌舞伎町タワーとコラボ企画「新参者 in TOKYU KABUKICHO TOWER」を実施。11月3日から、同所内のシアターミラノ座でそれぞれ単独ライブを行う。

櫻坂46の三期生は、昨年2月に加入した乃木坂46の5期生や同9月に加入した日向坂46の四期生と比べても最もキャリアは浅いが、「承認欲求」では村井や中嶋優月(20)を含む4人が初選抜入り。しかも谷口愛季(19)と山下瞳月(19)の2人が選抜メンバーのフロント(最前列ポジション)に抜てきされるなど、大きな期待を感じさせる。

村井は谷口と山下について、「初選抜でフロントっていうのは、想像できないくらいのプレッシャーもあったと思うんですけど、本当にやり遂げている。私に持ってないものをたくさん持っている2人なので刺激を受けます」と語っている。百戦錬磨の先輩たちからの教えと、同期との切磋琢磨(せっさたくま)。まだまだ貪欲で伸びしろも十分。映像でもステージでも、村井の大きな瞳が人々をひきつけていく。【横山慧】