NHKの伊藤海彦アナウンサーが2日、自身のX(旧ツイッター)を更新。地震発生時に、アナウンサーが強い口調で呼びかけることについて言及した。

伊藤アナは「私たちNHKのアナウンサーが強い口調で呼びかけをするのには理由があります」と記述。「NHK取材ノート」という、同局のメディアプラットフォームnoteの過去記事を添付した。

それは21年7月に投稿された記事で、NHKのアナウンサーたちが地震などの災害時、スタジオなどから「逃げてください!」などと強く呼びかける言葉のもとには「命を守る呼びかけ」というハンドブックがあることを紹介。その原点には11年に起きた東日本大震災があり、同局の各アナの「命を守りたい」というさまざまな思いなどをもとに、災害時に「逃げてください!」などと強い口調で訴えることに至った経緯や理由、背景などが詳細に書かれている。

1日午後4時10分ごろ発生した能登半島地震では、直後からすべての在京キー局が緊急番組に変わった。実際、NHKでもアナウンサーとみられる女性が「津波警報です!今すぐ、逃げて下さい!」「今すぐまず、逃げることを考えてください。ためらわずに逃げてください。東日本大震災を思い出してください 命を守るため、急いで逃げてください!」「少しでも海から離れた遠いところに逃げてください!」「テレビを見ていないで、急いで逃げてください!」「大津波警報が出ました! 今すぐ逃げること!」などと時折叫ぶような、声を裏返す瞬間もあるような口調で繰り返し伝えた。

伊藤アナの投稿に「普段から訓練せねば出来ぬこと。NHKアナの皆様には尊敬の念が深まります」「寧ろ強い口調で呼びかけないといけない事案 昨日の女性アナさんはGJですよ 報道で救える命もあるよ」「あのくらいの口調で言ってもらった方が、危機感を持って行動できると思います」「昨日の女性アナウンサーの呼びかけはリアルでした!」などのコメントが寄せられている。

伊藤アナは09年に入局。現在「おはよう日本」「ダークサイドミステリー」などを担当している。