演歌歌手八代亜紀さん昨年12月30日に急速進行性間質性肺炎のため死去していたことが9日、分かった。

八代さんの公式サイトで発表された。73歳。熊本県八代市出身。膠原(こうげん)病の一種で指定難病である抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎と急速進行性間質性肺炎を発症し、昨年8月に活動休止することを公式サイトで発表していた。

 

◆急速進行性間質性肺炎 急速な呼吸状態の悪化をきたす間質性肺炎を指す。間質性肺炎は肺胞間の間質と呼ばれる壁の部分に炎症が起こる肺炎の一種で、肺の末端のぶどうの房のような肺胞を取り囲んでいる壁(間質)に炎症が起きる。その炎症部分を修復する過程で線維化が起こり、間質は厚くなり肺が縮む。呼吸困難が強くなり酸素が取り込めずに進んでいく。炎症を引き起こす原因は「じん肺」「薬剤」「放射線」「カビや鳥に対してのアレルギー反応」「膠原病」などさまざまで、原因が分からないケースもある。悪寒、せき、息切れ、発熱などの症状があり、全身性疾患となって死亡するケースもある。治療は原因によって大きく変わる。胸部エックス線などで発見できる。芸能界では美空ひばりさんも間質性肺炎による呼吸不全で、上岡龍太郎さんも肺がんと間質性肺炎のため亡くなった。