映画「ゴジラ-1.0/C」の大ヒット御礼舞台あいさつが12日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた。

この日からモノクロ版「-/C」の上映が開始されたことと、大ヒットを記念して、大ヒット御礼“白黒”舞台あいさつとして行われた。

席上で、1954年(昭29)の初代「ゴジラ」(本多猪四郎監督)の公開日と同日の23年11月3日「ゴジラの日」の封切りから、前日11日までの70日間の国内での興行収入(興収)52億1000万円、観客動員339万人を突破したと発表された。また、同12月1日から邦画実写史上最大規模となる2308館で公開した北米でも、10日までの41日間で興収4974万ドル(約728億円)を突破し、アニメを含めた日本映画の興収で歴代2位となった。さらに、日本を除いた世界興収も6110万ドル(約88億円)に上り、全世界興収も140億円を突破した。

敷島浩一を演じた主演の神木隆之介(30)は「黒上映ということで、過去、映画で1つの作品で色を変えるのは、なかなかないこと。新たな上映だと思うし、おめでたい当日に来て頂き、うれしい気持ちでいっぱいです」と観客に感謝した。大石典子役の浜辺美波(23)も「ちょっと公開から時間がたったのに、また皆さんにお会いする機会を作ってくださったのも皆さま。うれしく思います」と喜んだ。

監督・脚本・VFXを担当した山崎貴監督(59)は、23日に発表される米アカデミー賞視覚効果賞のノミネート候補10作品のショートリストに入っていることから、ロビー活動の一環で渡米中で、リモートで参加した。同監督は、神木から「世界の貴~!!」と声をかけられると「(現地時間で)今、夜中の2時のホテルなんだけど…。現地で取材を受け、言えないくらいの超巨匠に会っています。上から数える人たちから『貴、会いたいんだよ』と連絡がある。ノミネートに向けたプレゼンテーションが明後日ある」などと語った。

神木から「『世界の貴』って呼ぶの、嫌ですか?」と問われると「嫌ですよ…安いパチもんみたいで」と笑った。観客から続編を求める声があると聞かされると「続編、作りたいんで東宝に皆で言いましょう。スケジュール、どうこうとか言わないですよね?」と俳優陣に呼びかけた。

「ゴジラ」は製作・配給の東宝が1954年(昭29)11月3日公開の「ゴジラ」(本多猪四郎監督)から「ゴジラ-1.0」まで30作を製作、配給してきた。神木が戦争から荒廃した日本に生還も両親を失った敷島浩一を、浜辺が焼け野原の戦後日本を単身で強く生き、戦争帰りの敷島と出会う大石典子を演じた。敷島はゼロ戦の操縦士で、機体に不備があると偽り特攻を回避した島が、ゴジラに襲われながらも生き残る。悔恨の念を抱き帰京すると、他人に赤ん坊を託され身寄りもない典子が自宅に押しかけ、血縁がないながらも、ようやく生き直そうとしている中で東京に上陸したゴジラに典子が襲われ、最終的にゴジラ討伐作戦に参加する。

撮影は22年3~6月に終え、VFXを製作し、本編は5月に完成。日本国内では、初代が公開された「ゴジラの日」の23年11月3日に公開。同12月1日から邦画実写史上最大規模となる2308館(うちラージフォーマット750館)で北米で公開したが、興収は19日時点で3605万ドルを突破。5日に全米での興行収入(興収)が1436万ドル(約21億円)を突破し、日本で86年、北米で89年公開の映画「子猫物語」が記録した、1329万ドルを34年ぶりに塗り替え、邦画実写映画として歴代1位となっていた。(いずれもComscore調べ)

この日は、ゴジラ討伐作戦に途中参戦した水島四郎役の山田裕貴(33)、作戦で先陣を切った秋津■治役の佐々木蔵之介(55)、指揮を執る堀田辰二役の田中美央(49)が登壇した。