第30回釜山映画祭でオープンシネマ部門に出品された、坂口健太郎(34)の主演映画「盤上の向日葵」(熊澤尚人監督、10月31日公開)ワールドプレミア上映が18日、韓国で行われた。オープニングセレモニーでも使用されたメイン会場・映画の殿堂オープンシネマの約4500席が満席となった。
坂口が共演の渡辺謙(65)と並び立ち、熊澤尚人監督が「とにかく坂口健太郎さんと渡辺謙さんの色気がすごいので、そこにみなさん注目してください」と熱いコメントを送ると、会場からは「フゥー!」と声援が漏れた。坂口は「とっても翻弄(ほんろう)されながらいろんなことに巻き込まれながら、けどそれでもしぶとく生きていく男です。すごく悲しい、切ない瞬間もあるのですが、それも謙さんと一緒に丁寧に少しずつ作った作品です」と思いを語った。渡辺は「僕は最後の方にちょっとしか出てません」とジョークを絡めつつ「こんなにもいいかげんで嫌な役は久しぶりなのでめちゃくちゃ楽しんでやりました!」と役どころ評し、会場を沸かせた。
「盤上の向日葵」は、作家・柚月裕子氏の同名小説の実写化作品。坂口は、奨励会を経ずプロになり、将棋界に彗星(すいせい)のごとく現れて時代の寵児(ちょうじ)となった天才棋士・上条桂介、渡辺は賭け将棋で圧倒的な実力を持ちながら裏社会に生きた“鬼殺しの重慶”こと東明重慶を、それぞれ演じる。とある山中で身元不明の白骨死体が発見され、死体とともに発見された、この世に7組しか現存しない希少な将棋駒の持ち主が桂介と判明し、容疑をかけられる。さらに捜査の過程で、桂介の過去を知る重要人物として、賭け将棋で裏社会に生きた東明の存在が浮かび上がる物語。
熊澤監督は「とにかくこの2人が将棋に情熱をかけている。何かそういう情熱をかけるものというのが、生きていく上で大切なんだなとすごく感じた小説だったので、そういう熱意、なにかに集中することの大切さもすごく伝わる映画にもなっていますので楽しんでいただけますと」と映画化への思いを語った。渡辺は「男が命がけで何かをする、そういう映画だと僕は思っています。なかなかそういう事ができる世の中になってはいないですけど、ある意味本当に血で血を洗うような、そういうことを将棋の世界でやろうとしてる連中の話です。胸を熱くさせてくれる」と作品を評した。
坂口は「将棋という1つのアイテムの中で、そこで生まれる人間関係、男たちの生きざま、その瞬間を生きた証みたいなものをこの映画の中で、この一瞬をのぞき見していただけたら」と観客に呼びかけた。その上で「初めてですもんね! みなさんがこのワールドプレミアで見ていただける第一目撃者ということで、ちょっとドキドキしてるのですが、なにかこの映画がみなさんの心に残ったらたくさん宣伝をしていただいて、この映画がもっともっと大きく育つといいなと思います」と期待した。



