TBS系報道番組「報道特集」(土曜午後5時半)が27日、4週間ぶりに放送され、トランプ大統領に近い保守活動家チャーリー・カーク氏の射殺事件をめぐる米国社会の分断について特集した。
番組では、21日に行われた追悼式の様子や、銃撃現場となったユタ州の大学周辺の声を、村瀬健介キャスターが訪れて取材。「大統領が分断煽る 異例の追悼式」とのテロップで、トランプ大統領が追悼式で、「過激な左派は非常に危険なことをする。私は敵対者が憎いし、彼らのためになることなど望んでいない。(カーク氏の妻)エリカ、申し訳ないね。いろんんな人が私に、敵の見方をするよう説得するかもしれないが、私は彼らに耐えられない」と語った様子が伝えられた。
村瀬キャスターは「この事件は宗教的側面も強い。多くの人々は、カーク氏がキリスト教福音派の価値観を広める過程で殉教したと受け止めている」と前置きした上で「追悼式で印象に残ったのは、トランプ氏の側近たちが、カーク氏の銃撃事件について、敵、あるいは邪悪なものたちのとの戦いとして語っていたこと。敵と味方に峻別する状況は、分断という言葉以上に、抜き差しならない状況だと思いました」と語った。
また、トランプ大統領が、射殺事件直後から、左派の犯行と決めつけ、反ファシズムを掲げる団体を国内テロ組織に指定するなど、「左派狩り」を強化していると指摘。さらにバンス副大統領が、カーク氏に批判的な投稿などを行う人の勤務先を見つけ出すよう、世間に訴え、結果として企業から解雇される人が出ている現状も伝えた。
山本恵里伽アナウンサーは、ワシントン・ポストを解雇された、黒人コラムニスト、カレン・アティファ氏をリモート取材。アティファ氏は、「暴力をあおった白人男性に対して、おおげさな哀悼を示さないことは暴力ではない」という投稿がカーク氏への批判ととらえられたとして「11年間も働いてきましたが、事前に相談も何もなく、解雇されてしまった」と語った。
山本アナは「今回、自分の意見を発信したことで仕事を失ってしまいました。ただこれまでのアメリカというのは、人が自分と違う意見を持つというのは当たり前だったわけですよね。それが、『今のアメリカは全然違うんだ』と。『今のアメリカはアメリカではない』とまで、おっしゃっていました。でも、そんな今だからこそ、真実を伝えなければいけないんだ、ということで、リスクがある中で、私たちの取材に応じてくださいました」と問題提起した。
「報道特集」は、バレーボール世界選手権の放送などのため、9月6日から放送が休みとなっていた。



