演出家の宮本亞門氏(67)が、7日と14日にBS日テレ「森田健作アワー 人生ケンサク窓」(土曜午前9時)に出演する。俳優森田健作(76)が、ゲストと人生を振り返りながら、今を生き抜くヒントを“ケンサク”するトーク番組。
2人は初顔合わせで「一度お会いしたいと思っていた」と言う森田に対して、宮本氏は「何か大きく背負っているものが見えますね」と話した。
宮本氏は、東京・東銀座の新橋演舞場の前に両親が開いた喫茶店「須川」で生まれた。「父は無類の女好きでしたね。しかも酒癖も悪く大変でした。しかも慶応大学の出身だったので、小さい頃の子守歌が慶応の校歌でしたからね」と笑った。「小学校の時は、とにかく自己否定の性格でした。父は私も慶応大学に入れたかったようですが、勉強は嫌いでしたからね。行く気は全くありませんでした」と振り返った。
その一方で「おふくろは松竹歌劇団(SKD)のレビューガールで活動していたことから、舞台好きだったんです。そんなおふくろから舞台への愛を全て教え込まれたところはありました。幼稚園の時にはミュージカル映画のとりこになっていましたし、日本の古典芸能にも興味を持って日舞などにも通ったりしました」。
実家の喫茶店には渥美清、藤山寛美、島田正吾など当時の人気俳優や演劇関係者も訪れていた。そんな環境から、高校時代には演劇部に入り演出にも興味を持つようになったという。
演劇部顧問の先生の勧めで玉川大学文学部芸術学科演劇専攻に入学。しかし、21歳で中退すると、岡田真澄演出の「ニューブロードウェイミュージカル・シーソー」に合格してダンサーになった。1987年(昭62)にはミュージカル「アイ・ガット・マーマン」で演出家としてデビューした。
森田から「やはりお母様に感謝ですね」と言うと、宮本氏は「おふくろの存在がなかったら、自分が今の立場でいることはないですね。ですから天国で喜んでくれていると思います」と思いを語った。その一方で「何もかもが成功したわけではない。満足した段階でやめてしまうこともありましたが、満足していない部分も多かった」。
「人生を支えてきた音楽」を聞かれると、宮本はミュージカル「ヘアー」の代表曲「アクエリアス」を挙げた。「21歳の時、出演した舞台『ヘアー』(80年)の初日の朝、おふくろが亡くなったのですが、おふくろが大好きだった曲が、この曲でした。この時、私はおふくろに向かって『アクエリアス』を大きな声で歌いました」と振り返った。



