俳優近藤雄介(33)が22日に開幕する舞台「ビショップ マーダーケース」(東京・銀座博品館劇場 4月29日まで)に出演する。ミステリー作家S・S・ヴァン・ダインの名作「名探偵ファイロ・ヴァンス」シリーズの物語を原案に、過去作の脚本をブラッシュアップして舞台版を再演する。このほど日刊スポーツの取材に応じ、見どころを語った。

近藤にとっては初のミステリー作への挑戦。「稽古を重ねる中で、演出の須貝英さんを中心にキャスト、スタッフ全員でひとつの作品を作り上げている実感が強くあります。博品館劇場という歴史ある劇場で、その熱量をそのままお届けできるよう全力で臨みたいです」と意気込んだ。

物語の舞台は1928年春のニューヨーク。物理学教授ディラードの邸宅で1人の男が殺され、ファイロ・ヴァンスらが捜査。癖のある関係者たちに聞き込みを重ねていると「ビショップ」と名乗る犯人から怪文書が届き、世間を震撼(しんかん)させる猟奇殺人事件へと発展していく。近藤は数学者のシガード・アーネッソンを熱演する。「シガードは一見すると理知的で隙のない人物ですが、物語が進むにつれて、その内面にある脆さや迷いが見えてきます」といい「表に見えている姿と内側のギャップが魅力です。見る方にもぜひ楽しんでいただきたいです」と呼びかけた。

脚本・演出の須貝英氏は過去に2度同シリーズを手がけており、今回が3度目となる。総合演出には何度もタッグを組んだことのある野坂実氏が着任。野坂氏は緻密な物語構造と登場人物の感情を丁寧に描く須貝氏の世界観を妨げることなく「より自由に、より創造的に作品世界を広げていただくための環境を整えたい」とコメントしており、今回はキャストも一新。どのような物語が紡がれるのか、既存のファンも含めて注目が集まっている。

近藤も作品について「論理的に進むミステリーですが、その裏にある人間の感情がすごくリアルに描かれています。“誰の視点で見るか”によって印象が変わる作品だと思います。観てくださる方それぞれが、自分なりの答えや感情を持ち帰っていただける作品になればうれしいです!!」と力を込めた。

今作は舞台やドラマで活躍する人気俳優小南光司が主演。主要キャストには中本大賀、音楽ユニットSHOW-WAでも活躍する山本佳志のほか、元乃木坂46渡辺みり愛、小見川千明らも出演する。近藤と渡辺は同じ芸能事務所、アリゲーター所属。近藤の婚約者役を渡辺が務める役どころもファンの間では注目されており「僕たち2人のかけあいがいい具合に物語の中でのオアシスになると思いますし、全力で演じさせていただきます」。渡辺も「楽しみでしかないです。好きなミステリー作ですし、その世界にどっぷり漬かって、お客さんをうまくだませたらいいなと思っています」とコメントした。【松尾幸之介】

◆近藤雄介(こんどう・ゆうすけ)1992年(平4)10月11日生まれ、大分市出身。中学時代は硬式野球クラブに所属。陸上競技にも励み、中学3年時にジュニアオリンピック400メートル県代表、駅伝で県大会区間賞など活躍。高校は情報科学に進学、東京国際大では約200人を束ねる野球部主将。卒業後に芸能界入り。俳優としてアリゲーターに所属し、声優として系列のクロコダイルとも業務提携。22年には「日経エンタテインメント!」で紹介されたドラマ・映画の20代男性俳優出演数ランキング(21年7月~22年6月まで)で磯村勇斗、岡山天音らと並ぶ3位(13本)に。作品は19年映画「恐怖人形」、ドラマは22年テレ東「警視庁考察一課」、23年テレ朝「泥濘の食卓」、24年フジ「院内警察」、舞台も「修羅雪姫」など多数。趣味のゴルフはベスト79。1級小型船舶免許と宅地建物取引士資格も所持。182センチ。血液型O。