女優沢尻エリカ(24)が27日、夫のハイパーメディアクリエーター高城剛氏(45)との離婚の意思を公式サイト「ERIKA

 TOKYO」で正式に表明した。離婚に向け、家族の仲介のもと協議に入っているとしている。沢尻は09年9月末に前事務所から契約を解除されたが、このころから離婚を意識し始めたようだ。この日の“離婚宣言”で、沢尻の芸能界本格復帰に向けたシナリオのクライマックスを迎えた形だ。

 沢尻の離婚の意思表明は27日午後10時前に、公式サイトにアップされた。6行の短い文章だが、決意は伝わった。

 「この度は私事でお騒がせしており、関係各位の皆様にはご心配とご迷惑をおかけして申し訳ございません。私、沢尻エリカは、夫である高城剛と離婚する意思を固め、現在家族の仲介の下、協議に入っております事をご報告いたします。今は相手の事もありますので、これ以上の詳細に関しては差し控えさせて頂きます」。

 沢尻と高城氏の離婚の動きは、半年前から水面下でひそかに進んでいたようだ。この日、沢尻の母リラさんがサイトにアップされる前に取材に応じた。「離婚はあくまで2人の問題」としながらも、沢尻の異変を明かした。「この半年くらい、あまり元気じゃなかったのは間違いないです。なんだか服装や髪形がいつもと違うと感じたことがあって、そのころにダンナさんと何かあったんじゃないでしょうか」。

 半年前とは、沢尻が前事務所から「重大な契約違反があった」として契約解除を通告された09年9月末と一致する。夫婦で参加した奄美大島での皆既日食観賞イベントに、覚せい剤取締法違反の罪で有罪判決を受けた元女優酒井法子さんと、夫の高相祐一氏が参加していたことで、一部で薬物疑惑までもが報じられた。結果、09年9月には、所属していた前所属事務所から「重大な契約違反があった」と解雇された。当時は高城氏の仕事介入も解雇理由と使えられた。また、この時期に同氏が市民権を持つというスペインの弁護士が、高城氏名で報道機関に英語で「スペイン法で裁判を起こす」という「警告書」を送っている。

 芸能界での活動を強く望む沢尻のイメージダウンは避けがたく、金銭問題も加わり、高城氏への不信感が募っていたと指摘する声もある。関係者は「2人は仲が険悪になるたびに、外国に行ってクールダウンしていた」と語る。そして、3月3日には、スペインに設立した沢尻の個人事務所が、報道各社に6カ条からなる「誓約書」を送りつけ、騒動になった。同月16日、2年半ぶりの公の場となった3月のたかの友梨ビューティクリニックの新CM発表翌日、2人でオーストラリアに向けて出国した。円満のようだったが、沢尻が仕事復帰した際の高城氏のブログには「君も僕も、生きる事も伝える事もとても下手だけど、心で話せば、人には絶対に伝わります…まだ23歳じゃないか。色々うまくいかなくて、当たり前」とつづった。当時は、愛妻へのメッセージと思われたが、現状では別のメッセージともとれる。

 沢尻はすでに、前事務所に謝罪し、芸能界で本格復帰する地ならしは済んでいるともいわれている。大手レコード会社エイベックスとの契約に近づいており、沢尻と周囲が描いたシナリオは完結を迎えつつある。

 [2010年4月28日8時25分

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