故石原裕次郎さん(享年52)の23回目の命日にあたる17日、まき子夫人、渡哲也(68)舘ひろし(60)ら石原プロ関係者が菩提(ぼだい)寺の横浜・総持寺を訪れた。09年7月の二十三回忌法要イベント(東京・国立競技場)でファン約12万人を集めたが、この日も2年前までと同じ約300人がお参りに訪れ、裕次郎さんの根強い人気ぶりを感じさせた。次回の法要は2019年夏の三十三回忌になるが、東京競馬場で行う仰天プランも飛び出した。

 裕次郎さんファンにとっては決して忘れることのできない日が、今年もやってきた。関東地方などの梅雨明けが発表されたこの日、夏本番を思わせる炎天下にもかかわらず、高齢のファンが早朝から集まった。

 石原プロ関係者が姿を見せると、「まき子さ~ん!」「渡さ~ん!」との声援が飛んだ。関係者7人が墓前で手を合わせた後、まき子夫人があいさつ。「命日はいつも雨だったのに、こんなに素晴らしく晴れました。裕さんが上から雨を降らさないように頑張ってくれていると思います。これからも毎年、どうぞご無理なさらないように」と、ファンの体調を気遣った。

 昨年の二十三回忌には、前代未聞の大規模法要を7月5日に開催。抽選で5万人に焼酎と写真集をプレゼントし、一連の追悼行事に区切りを付けた。関係者もファンも高齢になり、今後は集会などへの参加が難しくなることへの配慮だった。しかしこの日も例年通り、約300人のファンが総持寺に集まった。2日前の15日から墓前を訪れる姿が見られ、最近3日間で約600人のファンが参拝したとみられる。舘は「二十三回忌が終わって一段落過ぎたと思っていたんですが、こんなにファンの方がいっぱいいらっしゃった。さすがに先代石原裕次郎は永遠ですね」。

 次の大規模法要に向けて、期待感がふくらみ始めたのも事実だ。9年後の三十三回忌の会場候補として、国内最大級の東京競馬場が挙がっている。石原プロ事務所がある東京・調布市から近く、好条件だ。小林正彦専務(74)は「体が持たないよ。僕も来年は後期高齢者だし。でも東京競馬場でやれば、20万人は呼べるな。ダートコースにも入れれば、60万人はいけるよ。金は50億円はかかるな」と早くも皮算用を開始。命日の度に墓参するファンの熱意は、競馬場を法要会場に変えてしまうかもしれない。

 [2010年7月18日8時10分

 紙面から]ソーシャルブックマーク