石原慎太郎元東京都知事(85)が16日、自身のツイッターで衆院選について触れ、立憲民主党を立ち上げた枝野幸男代表(53)を「本物の男に見える」とたたえた。

 「今度の選挙では候補者達の卑しい人格が透けて見える。戦の前に敵前逃亡、相手への逃げ込み、裏切り。まるで関ケ原の合戦の時のようだ。その中で節を通した枝野は本物の男に見える」(原文のまま)

 石原氏は衆院選を関ケ原の戦いにたとえつつも、敵前逃亡、相手への逃げ込み、裏切りをした政治家が誰かについては言及していない。ただ、文脈から見ても、小池百合子東京都知事率いる希望の党が、同党への合流を決めた前原誠司氏が代表を務める民進党に対し、安保法制に否定的な候補者を公認しない“踏み絵”を強いたこと、その動きに反発した枝野氏が立憲民主党を立ち上げた、一連の政局の動きについて言及したものとみられる。

 石原氏のツイートに対して「同感」という声がある一方で、リベラル派の枝野氏を石原氏がたたえたことへの驚きの声や、「読み違えだ」などと賛否両論が寄せられている。また3月に行われた、豊洲市場の移転問題を検証する都議会の調査特別委員会(百条委員会)の際、「2年ほど前に脳梗塞をわずらいまして(中略)残念ながら、私は全ての字を忘れました…平仮名さえ忘れました」などと答えたことを引き合いに「自分のことを棚に上げるな」となどという批判もあった。