史上最年少プロ棋士、藤井聡太六段(15)が5日、大阪市の関西将棋会館で指された第44期棋王戦1次予選で古森悠太四段(22)を145手で破り、高校生プロ棋士の初対局で白星発進した。公式戦通算成績は72勝12敗。

 熱戦を制した藤井は「序盤で少し形勢を損ねてしまった。その後、ミスが出てしまったところもある。最後はなんとかせめぎ合いを制することができた」と振り返った。18年度初対局で記念すべき高校生初白星に「対局に臨む気持ちは普段通りでした。なんとか新年度の白星を挙げたかった」と笑顔を見せた。

 第45回将棋大賞では記録ずくめの活躍が評価され、最優秀同等の特別賞のほか新人賞も受賞した。同賞の記録全4部門(勝率、勝利数、対局数、連勝)も独占し、「7冠王」に輝いた。

 名古屋大学教育学部付属中学から同付属高校に進学した藤井は、7日に入学式を迎える。今年の目標として「しっかり実力をつけて、上位を目指したい」。年少記録を次々と塗り替える天才棋士の次の目標は、初タイトルの奪取となる。