藤井聡太6冠(竜王・名人・王位・棋聖・棋王・王将=23)が復位を目指して伊藤匠王座(叡王=23)への挑戦権を争う、将棋の第74期王座戦挑戦者決定トーナメント1回戦の斎藤明日斗六段(27)戦が12日午前10時から東京・千駄ケ谷「将棋会館」で始まった。先手後手を決める振り駒の結果、歩が3枚出て藤井が先手、斎藤が後手と決まった。

対局が始まると先手の藤井はいつもの「初手お茶」の後、飛車先の歩を突いた。王座戦は昨年、同学年の伊藤匠叡王の挑戦を受けて2勝3敗で3連覇を阻まれた。タイトルを失い、6冠へと後退した。3年前に将棋の8大タイトルをすべて制したが、一昨年に叡王を伊藤に奪われた。こちらは3月の挑戦者決定戦準決勝で永瀬拓矢九段に敗れ、再度の8冠全制覇は来年に持ち越されている。

タイトル防衛戦や公式戦での地方転戦が多く、1年の大半は和服姿で対局するため、スーツ姿は珍しい。

今年3月には王将戦7番勝負が永瀬九段に1勝3敗、棋王戦5番勝負は増田康宏八段に1勝2敗と、「ダブルかど番」に立たされた。そこから5連勝。一気の逆転防衛を果たした。4月以降、糸谷哲郎九段の挑戦を受ける名人戦7番勝負で現在3連勝。好調を維持している。斎藤とは過去3戦3勝。まずは復位へと弾みをつけたい。

持ち時間は各5時間。12日夜には決着の見込み。