トップ棋士12人だけが出場できる公開対局「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」の1回戦、藤井聡太七段(17)対三浦弘行九段(45)戦が11日、福岡市の福岡国際センターで始まった。

初出場の藤井はプロ入り後、初の和装で対局に挑んだ。対局前の壇上では「昨日も福岡でおいしい食べ物をたくさんいただいた。その力できょうは頑張りたい」と意気込みを語った。

両者は初対戦。振り駒の結果、藤井が先手に決まった。午後3時半すぎ、お互いに深々と一礼し、対局を始めた。藤井は飛車先の歩を突いた。三浦は同様に飛車先の歩を突いた。藤井は三浦の印象について「非常に終盤が鋭い先生です。自分も精いっぱい指したい」と話した。

JTプロ公式戦はタイトル保持者ら日本のトップ棋士12人が出場する年に1度の大会。トーナメント形式で全国11都市を6~11月に転戦する。プロ野球で言うなら「オールスターゲーム」。藤井は昨年の賞金ランキングで12位に入り、最年少で今大会の出場権を得た。

対戦相手の三浦は同大会優勝経験がある。96年夏、棋聖戦挑戦者として、当時タイトル7冠を独占していた羽生善治九段(48)から棋聖のタイトルを奪った実績がある。