将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)が渡辺明王将(棋王・棋聖=35)への挑戦権獲得に向け、好スタートを切った。

30日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた第69期大阪王将杯王将戦挑戦者決定リーグ1回戦で、三浦弘行九段(45)を下した。初めて進出した挑決リーグ戦の初戦を白星で飾った。

【加藤一二三・九段の目】

藤井さんが攻防ともに力強く戦いました。8月に敗れた三浦さんに対し、しっかり対策を練ってきたし、指し回しに自信を持っていた感じがします。明らかに、藤井さんの方が研究量で上回っていました。

私も最初のリーグ入りの時はうれしかったものです。普段の対局と同じように臨みましたが、勝ったことで意気も上がりました。

次が前半最大のヤマでしょう。豊島さんには3連敗ですか? 一見、細やかそうで、野武士のような粗っぽさもある名人ですから、それが藤井さんには手に負えないのかもしれません。どんな対策を立ててくるのか、注目です。連勝すれば、勢いが増しますし、先行きに希望が持てますよ。