1934年(昭9)にオープンし、渋谷駅に直結した百貨店として多くの人に親しまれてきた東急百貨店東横店は31日夜、営業を終了、86年の歴史に幕をおろした。同駅周辺で進んでいる大規模な再開発に伴うもの。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、特別な「さよならイベント」は行われず、平日でも夜間の外出自粛が求められる中、寂しいお別れになった。

待ち合わせの定番、ハチ公前に面した建物前には、それでも多くの買い物客がたたずみ、別れを惜しんだ。店長のあいさつが店内放送で流れた後、閉店時間の午後8時には店長や社員が出入り口に並んで頭を下げ、切なすぎる別れのシーンとなった。地下1階の食品フロア「東急フードショー」は、今後も営業する。