東京・港区にある八芳園は、江戸時代から令和に至るまで地形が保たれた歴史ある庭園と建築物の中で、結婚式場やレストランを構える。76年前、創業者の「日本人には心のふるさとに、海外の方には日本の文化を知らしめる」という意志のもと、伝統を継承しつつ時代に合わせた新しいサービスを展開し続けている。

風情ある庭園には今年も桜は咲いている。現在は都の自粛要請を受け、一般客の入館を規制、婚礼や宴席の予約客のみとしている。広報担当の市川宏幸さんは「毎年桜を楽しみに来られる方たちに今年も無事に満開を迎えたことをご報告がしたい」と撮影取材を引き受けてくれた。

桜の下では、婚礼の夫婦や晴れ着姿の家族が和やかに写真撮影を行っていた。どうしても式の日程を変えられない人たちもおり、市川さんは「逆にこの時期を選んで良かったと思えるようなおもてなしを今スタッフ全員で心がけている」と話す。「お客さまが八芳園からの知らせで明るい気持ちになってもらえるようなことをこれからも考えないといけない」と力を込めた。【垰建太】

<撮影データ>3月27日午後2時19分撮影 キヤノン「EOS 6D Mark2」 17-40ミリ(焦点距離17ミリ) ISO感度400 シャッタースピード200分の1 絞り7