伊藤匠叡王(王座=23)が挑戦者の斎藤慎太郎八段(33)に連勝して3連覇まであと1勝とした、将棋の第11期叡王戦5番勝負第3局が3日、名古屋市「か茂免」で行われた。優劣不明の攻め合いが終盤までもつれ、お互い1分将棋となった対局は午後7時40分、116手で後手の斎藤が抜け出した。一矢を報いて対戦成績を1勝2敗とした。伊藤の3連覇か、斎藤が追いついて昨年同様、最終第5局(31日、千葉県柏市「柏の葉カンファレンスセンター」)へと持ち込むか。第4局は23日、大阪府泉佐野市「犬鳴山温泉 み奈美亭」で行われる。

伊藤が最後に引き離された。相手玉に先に迫るがあと一歩及ばず、斎藤に一気に寄せられた。対局は、あとがない斎藤の四間飛車で始まった。「そんなに数の多くない将棋。有力な指し方だと思っていました。手探りでやっていました」という。

形勢互角のまま、夕方過ぎから攻め合いが始まる。少し抜け出したかにみえた。「秒読みに入ったところが方針の岐路という局面だったと思う。細い攻めがつながるかと思っていたが、細くなってしまった。何かチャンスがあったと思いますけど、つかみ切れませんでした」。息切れした形になり、逆襲を許した。3連覇は第4局以降へと持ち越された。

「自信のない局面が多かったので、未知の局面での対応力が問われているかなと感じました。もっと内容を向上していけるように取り組んでいきたいと思います」と話していた。