将棋の伊藤匠(たくみ)叡王(王座=23)に2期連続で斎藤慎太郎八段(32)が挑戦する第11期叡王戦5番勝負第3局が3日、名古屋市「か茂免」で行われ、後手の斎藤が伊藤を下した。シリーズ対戦成績は伊藤の2勝1敗。斎藤が意地を見せ、叡王初奪取に望みをつないだ。第4局は23日、大阪府泉佐野市「犬鳴山温泉 み奈美亭」で行われる。
居飛車党の斎藤が意表を突く四間飛車の戦型を採用。「何か策を考えて頑張りたい」。第2局の終局後に語った言葉通り、土壇場の大一番で秘策を繰り出した。終盤まで互角の展開が続き、両者とも持ち時間の4時間を使い切って1分将棋となり、超ハイレベルな攻防戦となった。最後は斎藤が激しい攻め合いを制し、逆転勝ちした。
終局後、斎藤は「序盤から難しい将棋だった。ぎりぎり最後に残ったのは幸運だった」と振り返った。斎藤は獲得タイトル通算1期(王座)。タイトル初挑戦は17年の棋聖戦5番勝負以降、今回でタイトル戦は7回目の登場となった。昨年の叡王戦では2勝3敗でタイトル奪取に失敗。今回はリベンジマッチだった。対伊藤戦は4連敗中だったが、悪い流れを断ち切った。第4局へ向け「しっかりと準備したい」と意気込んだ。【松浦隆司】

