大阪府の吉村洋文知事(44)は15日、大阪府庁で開かれた定例会見で、新型コロナウイルスの対応に追われる吉村知事を気遣い、ツイッターに「#(ハッシュタグ)吉村寝ろ」という激励の投稿が多くあがったことに「感謝しかありません」と語った。

大阪府では、自粛要請を受けた各店舗などは休業や営業時間の短縮などに踏み切り、苦境が続く。その最中での励まし。これに対し、吉村知事は「お金も、お客さんもいなくなったり、外にも出られない方がほとんどで、本当につらい思いをしている方から、そういったねぎらいをかけていただけるのは、本当に感謝しかない」と続け、喜んだ。

また、睡眠不足を心配する声には「政治家の役割として、常に判断していく、決断していく、そして実行していく。何もないところから新しいものを作っていくというのを日々やっている。睡眠不足くらい当たり前ですよ。死なないですから」とも。就寝時にコロナ対策を考え、目が覚めることもあるというが「ちゃんと寝てますからね。睡眠時間は確保できてます」と語った。

政治家として、府知事として「何とか府民の命を守る」を使命にとする。元大阪府知事の橋下徹氏と同じく「それでもしボロボロになったら使い捨てたらいいと思います。それが維新の政治のやり方なんで。政治家は使い捨ての方が僕はいいと思います。橋下さんも言ってたけど」と自身の考えも述べた。

さらに、吉村知事は感染者受け入れのホテルへ応援に行った際、最後のあいさつにあたって、ホテルの従業員が防護服を着てゴーグルを着けていたことに言及。「その姿を見たら、僕なんか完全に安全地帯。だからできる限りのことをやっていく。そこで僕がどんな言葉をかけても、そういった人たちの目力というか、そっちの方が強烈に強い印象を受けている」と振り返った。

この日の会見では、緊急事態宣言を受けて休業要請に応じた個人事業主に50万円、中小企業に100万円の支援金を支払うことを発表した。支援金は大阪府と市町村で折半する方針で、大阪市の松井一郎市長(56)の了承は得られているという。また、約100万人の大阪の児童と生徒に図書カード2000円分を配布することも明かした。