大阪府の吉村洋文知事(45)は9日、大阪府庁で取材に応じ、府民への緊急のお願いとして「大阪は感染拡大で病床が非常に逼迫(ひっぱく)している状況です。陽性者の数を1人でも減らすため、とくに今週末の不要不急の外出・移動の自粛をお願いしたい」と強く呼び掛けた。

大阪府は9日の新規感染者数は883人が確認されたと発表した。8日の905人に次ぐ、過去2番目の多さとなった。

8日時点で新型コロナウイルスの病床使用率は74・6%。重症病床の運用率が83・1%を超えていて、病床の逼迫(ひっぱく)が深刻化している。

政府は新型コロナウイルス対策で緊急事態宣言に準じた措置がとれる「まん延防止等重点措置」を大阪市に適用し、大阪府は7日に独自基準「大阪モデル」に基づく警戒度を最高の「赤信号」に引き上げ、医療体制の非常事態宣言を発出した。8日からは大阪府全域に不要不急の外出自粛要請を拡大している。

吉村知事は「N501Yの英国型の変異株は感染速度だけではなく、重症化率が高いことはほぼ明らかだ」と危機感を示した。