麻生節さく裂が止まらない。麻生太郎財務相は19日の衆院決算行政監視委員会で、質疑を行った立憲民主党の池田真紀衆院議員を絶句させた。本年度の補正予算で新型コロナウイルス対策として5兆円の予備費が計上されており、池田氏から東京五輪・パラリンピック感染症対策に予備費使用の可否を問われた。

麻生氏は「予備費の対象となるかは、関係省庁から具体的な相談があった場合が前提。必要があるかどうかは、国会で検討された結果に対応させていただく」などと答弁した。

それに対して池田氏から「文科省は厚労省で、お示しいただきたい。厚労省は文科省でやってください」とする省庁間の対応姿勢を指摘され、「どちらが判断するか、どこが主体的でやっていくのか」など問われた。

麻生氏は「文科省か、厚労省か、責任の押し付け合いっていうのは、よくある話ですから、別にそんな驚く話じゃないです。よくある話なんで」と真顔で述べた。「え~、うそ」と絶句する池田氏を尻目に「そういう時には、きちんと官房長なり、内閣の方で調整させていただきます」と締めくくった。池田氏が「ちょっと衝撃ですけど、当たり前だと言わないで」と、あぜんとする中で委員会室は笑いに包まれた。