諫山創さん原作の人気漫画「進撃の巨人」(講談社)最終34巻が9日、発売された。涙あふれるラストシーンで、約12年の歴史に幕が下り、全国のファンに“感激”が押し寄せた。

09年から「別冊少年マガジン」で連載が始まり、4月9日発売の5月号で、全139話が完結。電子書籍を含む単行本の累計発行部数が全国で1億冊以上と大ヒットとなった。

東京都渋谷区の「SHIBUYA TSUTAYA」では、特設売り場を設け、店員が作中に登場する「調査兵団」のコスチュームを着て販売を促進。担当者は「チームの一員になれた気がします」と笑顔。その上で「『売るぞ!』という気持ちが湧いてくる。漫画が終わっても作品を伝え続けるのは変わらない」と意気込んだ。コスチュームは、7月上旬まで着用する予定だという。

諫山さんの故郷大分県日田市では“聖地化”が進む。大山ダム前には主人公エレンら3人、JR日田駅前にはリヴァイ兵長の銅像が、クラウドファンディングによって建てられた。地元有志の「進撃の日田まちおこし会議」の野元善州事務局長は「今後も地元を盛り上げたい。幅広い年代の方が来てくれるのはありがたいです」と感謝した。【沢田直人】