将棋の藤井聡太棋聖(王位=18)が26日、東京都内で指された第6期叡王戦の挑戦者決定戦で、斎藤慎太郎八段(28)を破り、同棋戦の初挑戦を決めた。

7月25日開幕の5番勝負で、竜王を持つ豊島将之叡王(31)と対戦する。現在進行中の棋聖戦、29日開幕の王位戦に続く3つ目のタイトル戦出場となる。この夏、藤井の前代未聞の「トリプルタイトル戦」が同時進行する。

以下は終局後の藤井聡太2冠との主な一問一答

-本局を振り返って

藤井 序盤から斎藤八段に細かく工夫されて、それに対してこちらが隙を見せてしまったところがあり、タイミングよく攻め込まれてしまった。苦しい時間の長い将棋だった。

-逆転できた要因は

藤井 相手の玉に少しでもプレッシャーをかけていこうとする姿勢がよかったのかなと思います。

-終盤、形勢が苦しい状況で、持ち時間で相手よりもリードする展開は珍しい

藤井 叡王戦はチェスクロックなので、形勢が苦しいまま1分将棋に入ってしまうと、かなり厳しくなると思っていた。なにか少しでも、勝負できるところ残しておいたほうがいいのかなという気持ちはありました。

-叡王戦での挑戦権獲得の感想は

藤井 これまで叡王戦は結果を出せていなくて、挑戦という1つの結果を出すことができて、うれしく思っています。

-これで叡王、29日開幕の王位戦での豊島竜王との「ダブルタイトル戦」となる

藤井 叡王戦は王位戦と平行して戦うことになる。持ち時間がかなり異なるので、うまく合わせて戦っていきたい。

-棋聖戦は2連勝して初防衛に王手をかけている。7月3日の棋聖戦第3局の意気込みを

藤井 防衛がかかる一局になるが、なんとか気負わずに、いままで通りの気持ちで臨めればと思います。

-今期から叡王戦は洋菓子メーカー「不二家」が共催になった

藤井 自分自身も不二家さんのCMに出演させてもらっているので、うれしい。いままでと違う形で将棋に興味を持っていただける方は増えるきっかけになればと思います。

-今期の叡王戦では、対局場の盤の近くには不二家さんのお菓子がある。対局中にお菓子を口にした

藤井 対局中にはいただく機会はなかった。自宅で「カントリーマアム チョコまみれ」をいただいて、とてもおいしかった。また機会があればいただきたい(笑い)。

-この夏、棋聖、王位、叡王と前代未聞の「トリプルタイトル戦」が同時進行する可能性がある。過密スケジュールの中でのタイトル戦は

藤井 今月から来月にかけてスケジュールは狭い間隔で対局が続く。6月まではいい状態なので、7月もこの状態で臨めればと思います。