さいとう・たかを氏の劇画「ゴルゴ13」単行本の201巻が5日、リイド社から発売され、秋本治氏の漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(集英社)の200巻を上回った。

「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」で16年にギネス世界記録に認定された「こち亀」を超えたことで、「ゴルゴ13」のギネス掲載の期待も高まりそうだ。

さいとう氏はコメントを発表。「私は仕事として劇画創りと向かい合っております。読者が望む限り創り続けていくものだと思っており、いつの間にか201巻になったと思っております。ただただ読者の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです」と今の心情を寄せた。

ゴルゴ13は、「デューク東郷」などを名乗るスナイパーが、依頼を受け世界中で活動するストーリー。1968年に連載がスタートし、現在もビッグコミック(小学館)で続いている。東西冷戦や、各国の情報機関が暗躍した時代から、昨今のコンピューター社会まで、社会情勢を巧みにストーリーに織り込んできた。ゴルゴ13の正体が一貫して秘密にされていることも読者の興味を呼び起こし、累計3億部以上を刊行し、他に類を見ない長寿作品となっている。最新刊は「最終通貨の攻防」など3話を掲載している。

「こち亀」は76年9月「週刊少年ジャンプ」で連載がスタート。16年9月に同誌で約40年間の連載を終え、同月発売の200巻が最終巻となった。