東京都の小池百合子知事が26日、過度の疲労での入院を終えてから初めて定例会見を開き、自身の体調を巡り、静養期間中に浮上した重病説について「重病とかいいかげんなこと言うなよ」と否定した。小池氏の定例会見は10月22日以来約1カ月ぶり。

小池氏は体調について「過労が重なったことが、複合的に辛いところがあった」と説明。その上で「『重病とかいいかげんなこと言うなよ』と思っておりますし、今こうやって元気に戻っていることが、何よりも証左」と強調した。辞任を検討しているなどの一部報道についての質問には「そういうのが余計だと言っているんです」と強い調子で切り捨ててみせた。

小池氏は10月27日から11月2日まで入院。その後自宅静養を経て、7日から2週間ほどのテレワークで公務に当たっていた。21日に登庁しオンラインで全国知事会に出席して公務に復帰していた。

また、小池氏は22日に都議を辞職した木下富美子氏について、都議選で応援に入ったことに触れ「ご迷惑をお掛けした点については、申し訳ないと思っています」と謝罪した。応援に入った際は事故のことを知らなかったと強調し「どうして教えてくれなかったの?」などと、問いかけるような口調で語った。

木下氏は22日の会見で、小池氏から「再出発するときには相談に乗る」と言われたと説明していた。小池氏は、木下氏が政治の活動を再開する際に支援をするか問われ「そういう環境ができるかのハードルは高いと思う」と突き放した。辞職するよう説得はしていないとし「人生長いんだから、よく考えたほうがいいと申し上げただけ。容疑がかかっているので、きちんと整理すべきじゃないんですかと、ある意味当たり前なことをお伝えした」と説明。「最終的に彼女が職を辞すということで、態度で示された。これは是としたい」と話した。【沢田直人】