立憲民主党の小西洋之、杉尾秀哉の両参院議員が、匿名のツイッターアカウント「Dappi(ダッピ)」による投稿で名誉を毀損(きそん)されたとして、アカウント取得し、投稿に使用されたネット回線を契約していた東京都内のウェブ関連会社に計880万円の損害賠償などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が10日、東京地裁で開かれた。被告側は請求棄却を求める答弁書を提出した。

訴状によると、「Dappi」は2020年10月25日、森友学園を巡る公文書改ざん問題に関して「近財(近畿財務局)職員は杉尾秀哉や小西洋之が1時間つるしあげた翌日に自殺」などとツイートしたが、この日、国会内で会見した小西氏は職員との面会や説明を求めた事実はなく、内容は虚偽であるとし、「今回、訴えているものだけではなく、何回も名誉毀損を受けている」とした。杉尾氏は「(ウェブ関連会社の)主な取引先が自民党であった。政治資金収支報告書の中にも出ている。国会質問のやりとりの中で取り上げる可能性は否定できない」と語った。その上で「Dappiというアカウントを持っている人間と、実際の投稿者がどういう関係にあるのかは裁判の中で明らかにしていかなければ、ならない」と述べた。

Dappiは19年6月に開設され、10日時点のフォロワー数は約17万8000人。第2回の口頭弁論は来年2月28日、東京地裁で開かれる。