国民栄誉賞を受賞した将棋の羽生善治九段(51)が4日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた第80期A級順位戦8回戦で、永瀬拓矢王座(29)に敗れた。これでリーグ成績が2勝6敗となり、、最終9回戦を待たずに1つ下のクラスのB級1組への降級が決まった。名人獲得9期も含め、1993年(平5)より29期連続で在籍してきたトップのA級から陥落する。

渡辺明名人(37)への挑戦権を争うA級順位戦は、トップ棋士10人総当たりのリーグ戦。羽生は前期、前々期もA級順位戦は4勝5敗と連続で負け越し。今期も苦戦を強いられていた。今年度の成績も、永瀬戦の前まで13勝17敗と負け越していた。

A級在位連続29期は中原誠十六世名人(引退、名人15期含む)と並び、通算で歴代5位タイ。連続44期(名人18期)の故大山康晴十五世名人、途中で降級しながら復帰して通算36期(同1期)の加藤一二三・九段、連続32期(同5期)の谷川浩司九段、連続31期(同2期)の升田幸三実力制第四代名人に次ぐ。