岸田文雄首相は16日夜、首相官邸で開いた記者会見で、3月末で五輪相の設置期限が終了する堀内詔子氏が兼務するワクチン担当相の後任について問われたが、「今、調整しています」と述べるにとどめた。

首相は「法律で定められているように3月末で閣僚の数がひとつ減るため、対応していかなければならない」とした上で「ワクチン担当相を誰にするか、政府として、ワクチンを含め感染症対策にどんな体制で臨んでいくか、今調整をしています」と説明した。

「少なくともワクチン、感染対策を軽視するようなメッセージを発してはならない。そういう印象を持たれてはならないということで、しっかりした体制を考えていきたい」とも述べ、後任者の人選に当たる思いを訴えた。

2015年6月に成立した特別措置法で、本来の閣僚ポスト枠からひとつポストが増やされ、専任の五輪相が置かれてきたが、今年3月末までと期間は決まっている。同時に閣僚ポストは現在からひとつ減る。内閣法では閣僚ポストは17人と決められ、現在は五輪相を含めて3大臣が、特措法に基づく有期間の大臣として設置されている。

堀内氏に関しては、国会答弁力の不安定さなどから、「退任説」が出ている。