東京・池袋の都道で19年に乗用車が暴走し、松永真菜さん(当時31)と長女莉子ちゃん(同3)が死亡した事故の遺族・松永拓也さん(35)が20日、都内で開催中のTBSドキュメンタリー映画祭で上映された映画「池袋母子死亡事故『約束』から3年」(守田哲監督)舞台あいさつに登壇した。観客と映画を見た松永さんは、目に涙を浮かべて「遺体と対面した時、命を絶とうか迷った。2人の命を無駄にしない、現実を知ってもらい、1つでも事故を減らす活動をすると思って生きてきた。被害者にも加害者にも、その家族にもならない社会につながれば」と訴えた。

ツイッターでの誹謗(ひぼう)中傷で警察が捜査している件についても言及。「真菜と莉子を『お荷物』と、もののような言い方をされた。愛した人を侮辱され、すごく苦しかった。でも誹謗中傷の連鎖は避けたい」と語った。【村上幸将】