ウクライナ(当時はソ連)で撮影された1970年公開のイタリア映画「ひまわり」を映画館などで上映する動きが日本で拡大している。ロシアのウクライナ侵攻を受け、配給元が提案。北海道から鹿児島県の28都道府県で映画館や市民ホールでの自主上映も含め、58カ所での再上映が決まり、増え続けている。再上映されているのは配給元「アンプラグド」(東京都港区)が20年春にフィルムの傷や色のくすみを修正して公開した「ひまわり 50周年HDレストア版」。

アンプラグド劇場営業担当の池田祐里枝さんの呼びかけに「横浜シネマリン」(横浜市)「シアターセブン」(大阪市)「高田世界館」(新潟・上越市)の3館が賛同。再上映の動きは全国に広がった。収益の一部は、日本赤十字などさまざまな団体を通じて、ウクライナのために寄付される。池田さんは「上映が注目され、その結果、誰かのためになるなら良かった」と話している。【寺沢卓】