仲邑菫二段が31日、13歳1カ月の囲碁界史上最年少記録で女流名人戦挑戦者となった。

同日、東京・市ケ谷「日本棋院東京本院」で打たれた第33期女流名人戦挑戦者決定リーグ、謝依旻(しぇい・いみん)七段(32)対上野愛咲美女流棋聖(20)戦で、4勝1敗の謝が上野に敗れた。この結果、すでに5勝1敗でリーグを終えていた仲邑の首位が確定し、藤沢里菜女流名人(23)への挑戦権を得た。

思わぬ形で初挑戦の切符が転がり込んだ仲邑は会見で「こんなに早く出られると思っていなくてうれしいです」。初参加の女流名人リーグでは、過去3戦3敗の上野や、昨年の女流立葵杯準決勝で敗れた牛、女流名人戦9連覇などタイトル獲得通算27期と囲碁の女流トップの謝から勝利を挙げた。「謝先生と上野先生に勝てて、少し自信がつきました」と振り返る。

藤沢との練習碁では圧倒的に分が悪いという。「少なくとも2局はできますし、力を出し切って頑張りたい」。これまでのタイトル戦挑戦権獲得の最年少記録は、2014年(平26)8月に藤沢が第33期女流本因坊戦で記録した16歳0カ月。これを2年11カ月上回る。注目の挑戦手合3番勝負第1局は4月14日、同所で行われる。【赤塚辰浩】