藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=20)がNHK杯初優勝を果たした。19日にNHK-Eテレで放送された「第72回NHK杯テレビ将棋トーナメント」決勝で、佐々木勇気八段(28)を下した。「相掛かりから力戦になって、中盤に掛けて自信のない局面もあった。そのなかでも、積極的に攻めていけたのがよい結果につながったと思います。決断よく指そうという方針を最後まで貫くことができました」と話した。

本年度はJT杯(将棋日本シリーズJTプロ公式戦)、銀河戦、朝日杯をすでに制覇している。NHK杯も制し、公式棋戦の4冠を達成した。

これは4つの棋戦で最も後発の朝日杯が創設された07年度以降、史上初の快挙。「本年度、4つの一般棋戦で優勝できたことをうれしく思っています。来年度もトーナメントで1局でも多く指せるよう、精進していきます」とも語った。過去には羽生善治現九段が11年度、JT杯、朝日杯、NHK杯と3冠(銀河戦は準決勝で、準優勝した糸谷哲郎八段に敗退。優勝は渡辺明現名人)という例があっただけだった。

準優勝に終わった佐々木は、今期の順位戦B級1組からA級に初めての昇級を決めている。しかも、新人時代の2017年(平29)にデビューから負けなし29連勝だった藤井が、30連勝を止められてプロ入り初の黒星を喫した相手でもある。