世界的なバレエダンサーで知られ、現在は「KーBALLET COMPANY(Kバレエカンパニー)」を率いる熊川哲也が「東京観光大使」に任命され、11日、東京都庁に小池百合子知事を表敬訪問した。
「東京観光大使」は東京の魅力を国内外に発信することで東京を訪問しようという意欲を喚起し、来訪者の増加や地域活性化につなげるのが目的で今年2月、創設され、計14人。熊川にはインバウンド誘致に向けた東京の芸術文化の魅力発信が期待されている。
熊川は、初めての都庁訪問といい「興奮しています」と小池氏に語りかけ「このようなお役目をいただき、身に余る光栄です。かっこいい東京に世界の方々をお招きして(バレエを)東京で披露することに、わくわくしています」と、大使としての抱負を語った。
名門英ロイヤル・バレエ団でプリンシバル(最高位)を務めた熊川は、退団後の1999年に「Kバレエカンパニー」を創立。来年の創立25周年を前に、今年9月1日からバレエ団の名称を「KーBALLET TOKYO」に変更し、「東京」と冠することになったと発表。それだけに「この時期に観光大使という役目をいただけたことで、さらにまい進していきたい」と語った。
小池氏は、熊川の存在を「大変心強い」と評価。「街には人の生活があり、それをより豊かにする文化があって全体としての街の魅力になる。東京が世界におけるバレエの本拠地の1つになり、(熊川のバレエ団の)名称にも『東京』が付くことになった。観光大使としてのお役目を果たしていただけるのだなあと思います」と、期待を示した。
熊川は「世界各国を回ったが、東京はサブカルチャーやハイカルチャー、ポピュラーカルチャーも全部がミックスされた都市。日本人というマインドはあるが、こんなに魅力的な都市は見たことがない」と東京の魅力を説明。「西洋の芸術であるバレエを、東京のバレエ団が世界に発信することは結構ハードルが高かったが、ボーダーレスになっている日本のバレエを東京から発信させていただくのは、僕にとってやりがいがあること。東京の街のかっこよさを一生懸命発信したい」とも話した。
東京観光大使には、フランス料理シェフの三国清三さんら料理人もいる。小池氏が「東京はミシュランの星を持つレストランがパリよりも多い。バレエもお食事も楽しんでいただくことで、とてもリッチな思いを東京で感じていただきたい」と述べると、熊川は「三国さんは同じ北海道出身。タッグを組んでいきたい」と意欲をみせた。
小池氏との面会後、熊川は取材に「(名称変更という)良いタイミングでお話をいただき、いろんな意味で偶然が重なった。東京にたくさんの方が集まり、西洋文化をどこまで発信できるのかということは、欧米で公演するよりもっとハードルが高い。それだけやりがいもある。いいものを発信していかないといけない」と気を引き締めていた。

