サッカーの女子W杯で日本代表「なでしこジャパン」は11日、スウェーデンに1ー2で敗れ、15年大会以来、2大会ぶりの4強はならなかった。だが、多くのファンが会場のオークランドから遠く離れた日本で、テレビに向かって声援に声をからし、各地のパブリックビューイング(PV)で熱いエールを送った。
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司令塔のMF長谷川唯(26、マンチェスター・シティ)の地元埼玉県戸田市では、市民や市内の女子サッカーチームなど約70人がPVに集まった。試合終盤、粘りを見せたなでしこジャパンだったが、非情にも敗戦のホイッスルが鳴り響いた。会場ではわずかにため息がもれるも、地元から世界を舞台に戦った長谷川に拍手が送られた。
長谷川の父進さん(55)は「(相手は)強かったですね。でも1人1人頑張っていたと思う。最後は意地を見せてくれました」と悔しそうな表情を浮かべて語った。その上で娘の活躍について「よくやっていたと思う」とねぎらい、長谷川が帰国した際には「すしでも一緒に食べに行きたいな」と頬を緩ませた。1年後にはパリ五輪が控えている。「1回区切りで、しっかりリセットして。来年のことはイギリスに戻ってからでしょうね」と話した。
会場には長谷川が小学2年~6年まで所属したクラブチーム「戸木南ボンバーズFC」の当時監督だった田中治夫さん(70)も訪れていた。田中さんは長谷川について「(チームの)起点にはなっていましたが、なかなか相手のマークが厳しかったですね」と分析した。長谷川の幼少期時代を「身体は小さかったけど、ドリブラーですごくうまかった」と振り返り、性格について「負けず嫌いでストイック。妥協はしないし、大谷(翔平)選手みたいな感じだね」。続けて「まさか海外でこんなに活躍するとは思わなかった」と、教え子の活躍を感慨深そうに見つめていた。
未来のなでしこもエールを送りつづけた。市内のクラブチーム「gramado(グラマード)」の副キャプテン中西杏奈さん(15)は「長谷川選手や長野風花選手のようになりたい」と力を込めた。【沢田直人】

